おでん用のゆで玉子の仕込みの失敗作

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おでん用のゆで玉子の仕込みの失敗作

2022.12.1 Thu.

先月から毎日ご提供しているおでん。おでんには無くてはならない3つのタネがあると言います。

大根・たまご・こんにゃく

この三種については多くのお客様からもご同意のご意見をいただいています。が、店主の心の中では「ん?」と疑問の声も上がっています。

実は店主、子供のころから長年に渡り『ゆで卵』が最も嫌いな食べ物でした。それこそ幼き時代には、ピーマンやセロリといった所謂子供の三種の嫌いな神器的なものも苦手でしたが、これらは早くに克服。最後までの残ったのが『ゆで卵』でした。

なぜ『ゆで卵』が嫌いだったのかというと、それは「硫黄のにおい」がするから。店主、いまだに硫黄泉の温泉は苦手でございます。

おでんの玉子は別皿で…

大人になってから、特に横浜に居を移してから、おでん屋さんやおでんの提供がある居酒屋さんなどによく行きました。一人で行くとは限らず、何人かの友人知人と行くことになるのですが、おでんの盛り合わせの注文を入れる時には、決まってこう言います。

「玉子は別皿でお願いします」と…

まぁ多くの場合、店員さんだけじゃなく一緒に行っているメンバーも「なぜ?」と驚きの眼。ゆで卵って嫌いな方少ないんですよね…

当時はまだ『ゆで卵』が苦手だったため、盛り合わせになったおでんの器の中で、出汁に玉子の黄身が流れ出るのが許せませんでした。そうすると、他のタネも食べられなくなってしまう…

そんな迷惑な呑兵衛だったのです。

ゆで卵の克服はおでんから

長年嫌いと言い続けてきたゆで卵も、克服したのはとあるおでん屋さんで食べたゆで卵。あの時、なぜ食べてみようと思ったのかはもう記憶にありませんが、おでん屋で食べたゆで卵を「美味しい」と思えるようになっていたのです。

ちなみに玉子は大好きだったのです。半熟の目玉焼きに出汁巻き玉子。牛丼に乗せる生卵に温泉卵。黄身と白身が「別々に固まる」ゆで卵だけが食べられない玉子の姿でした。

ゆで卵の克服には、おでんの出汁が必要だったのかも… なんて、今では懐かしくも思っています。

でも、ゆで卵つくるのはまだまだ下手

そんな長年ゆで卵を敬遠してきた店主は、もちろんゆで卵を作った経験が少ないのです。当店で今年始めたおでん。その仕込みにはなくてはならない工程、それがゆで卵つくりです。

お湯からゆでるのか、冷たい水から茹でるのか。そして何分茹でて硬さをどうするのか。おでんに合うように作るゆで卵に試行錯誤が続いています。こんな子供でもできる調理に、日々悪戦苦闘している姿が上の写真。

本日もゆで卵を仕込みましたが、どうしてか何個かは茹でてる途中で割れてしまうんですよねぇ。もともとヒビが入っていたのか、それとも丁寧に扱っているのに、途中でヒビが入ってしまったのか…

本日も2個ほど途中で脱落した玉子がありました。それが今日の店主の賄いツマミとなりました。

ゆで卵、食べられるようになっててよかったと思う瞬間でしたとさ。