トウモロコシの豊かな風味に、ライのスパイシーさが感じられる味わい。
Redemption(リデンプション)とは、直訳すると日本語で「贖い(あがない)」という意味になります。贖いという言葉自体あまり日本語で使う場面がないかも知れませんが、『つぐないをする。罪ほろぼしをする。』というような意味になります。
バーボンの産地であるアメリカでは、1920年~1933年までの約13年間は禁酒法が施行されていました。それよりも前、禁酒法の前のレシピを基に作られているリデンプションは、何かへのつぐないをするという意味があるのかも知れません。
飲み口は始め優しい甘みとスパイシーさを感じ、その後スッと抜けていくような味わい。酒飲みの店主は、禁酒法時代の酒飲みの苦しみを癒すために時折こっそりと試飲しています。
2022年5月追記
思いがありつけられたバーボンのネーミングを知って飲んでみると、また違った感情が生まれてその味わいまで変えてしまうことがあるように思います。先日、甘みの少ないバーボンをとご注文いただいた際に、禁酒法のお話やリデンプションという言葉の意味をお話させていただく機会がありました。
「贖い」という言葉は、現代の日本人にはなかなか馴染みがなく、お客様と一緒に、どういう想いが込められているのだろうか、とお話しているとお客様も楽しそうに考えていらっしゃいました。
バーボンに馴染みのない方でも、バーボンを楽しんでいただけるよう、しっかりとした知識を蓄えて酒の肴にできるようにしていきたいと思った次第です。